某SNSで話題になっていたエピソード。
ある家庭で飼っている猫が家出して、何日も家に戻ってきてない状況で、飼い主が地域のボス猫に「うちの猫を見かけたら帰ってくるように言って」と伝えたところ――飼い猫が戻ってきたそうです。
▲上記の書き込みをみた別の飼い主(やっぱり猫が家出中)が試したところ、すぐに飼い猫が戻ってきたとか。
後者の飼い主は、猫は人間の言っていることが理解できる! と確信したみたいですが、錯覚だと思います。
(悪意はありませんが、人間はこうやって騙されていく、または洗脳されていくのかも、と考えたりもしました)
猫は頭が良いです。
ひょっとすると、人間の言葉は理解できなくても、その雰囲気からなにかを察したのかもしれません。これは否定できません。
しかし同時に偶然の可能性もあります。
たとえばですが、上記のエピソードは、雨乞いの仕組みと似ています。
雨乞いをしたから雨が降った。
ボス猫に訴えたから飼い猫が戻ってきた。
雨乞いをしても雨が降らないことは多々あったはずです。
当然です。
雨乞いなんてなんの意味もありません。
ボス猫に訴えても、飼い猫が戻ってこないこともあります。
家出している猫なら、そもそも家に戻ってくる可能性は高いです。
そして、ボス猫に訴えて飼い猫が戻ってこない例があったとしても、話題にのぼることはありません。
従って、パワーストーンとか、幸運のネックレスと同じ仕組みだと思います。
百人いれば、その中の何人かは幸運なことが起きます。
その幸運なことのみに注目すれば、さもパワーストーンや幸運のネックレスに不思議な力があるように思えます。
猫が人間の言葉をある程度理解している可能性もゼロではないです。
ありそうな話ではあります。
ボス猫の視点で考えると……角の家の人間が話しかけてきた。そういえばこの人間に飼われている猫はしばらく家に帰ってないな……。この人間は猫に帰ってきて欲しいのだな……というふうに、言語化してものは考えないかもしれないけど、なんとなく分かるかもしれません。
自分がいいたいのは、起こった事象にだけ注目してしまうと、判断を見誤るかもしれない、ということ。
飼い猫が家出した場合、ボス猫に頼んだら飼い猫が戻ってくる――というエピソードは、興味深いけれども、自分は信じません。
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