警察の取り調べについての話

 警視庁高井戸署が中学3年生(Aとしておきます)に対する取り調べで高圧的な態度をとったそうです。

 事件の概要は、ある中学生(Bとしておきます)が万引きで検挙(補導)され、その中学生Bが「同級生Aから万引きを強要された」と話す。Aは警察署に出頭を求められ、およそ2時間、警察官から取り調べを受けた。
 Aは、Bに対して万引きの強要はしていないそうです。

 自分は関係者ではないので詳しいことは分かりません。
 このAが本当のことを言っているのか、それとも万引きの強要があったのか。それは不明です。

 警察官に、脅迫まがいの言動があったとのことですが、その警察官が、Aは嘘をついてる確信というか、それまでの経験に鑑みた何かがあったのかもしれません。
 それは分かりません。

 ちなみに実際の音声については自分は聞いていません。

 もし、Aが本当に真面目な中学生で、全くのえん罪であれば、ひどい話であると思います。

警察官vs犯罪者

 ここからは、この事件とは直接関係ない話。
 自分のスタンスとしては警察側を擁護です。

 さて、犯罪があったとして容疑者がいる。
 警察が任意同行して取り調べを行う。
 容疑者が「自分は知らないです」と言う。
 警察官が「はい、分かりました。あなたは無関係なのですね」と言って帰らせる。

 これがまかり通るなら犯罪は野放しになります。
 警察官は、容疑者と相対すれば、本当の犯人であるかどうか、ほぼ分かるものだと思います。
 とは言ってもそこは人間だから間違えることもあります。
 勘違いすることもあるはずです。
 それを差し引いても、やったか、やっていないか、というのは、なんとなく分かるのではないでしょうか。
 しかし、日本は法治国家だから、俺はコイツが犯人だと思う! 従って有罪! とはなりません。
 物証や自白が必要です。
 動かすことの出来ない物証があれば簡単ですが……もしそれがない場合は自白に頼ることになります。

 犯罪者は嘘をつくことに、良心の呵責なんて一切感じないはずです。
 警察官は、海千山千の、面の皮が厚い犯罪者を相手にしなければなりません。
 相手の言うことだけを聞いて、はい、分かりました、なんて答えていると、犯罪者から舐められます。
 だから警察官が、脅迫じゃないけどちょっとキツイ言葉を使ったりすることは十分にあり得ると思います。
 ただ、やはりそこは、相手が間違いなく犯罪者である場合に限ります。

 取り調べを受ける人は、自分自身のことを分かっている。本当のことを言っているのかどうか。犯罪を起こしているのかどうか。
 しかし、相手をする警察官はそれが分かりません。こいつは嘘をついているかもと考えながら色々と尋ねるのだと思います。
 警察の取り調べで不快な思いをした話はよく聞きますが、客観的にみるとこれは仕方がないのかもしれません。

 くだんの中学生の件に戻して。
 上記のことから、この警察官が一方的に悪いとは思えません。
 ウラを取らず、Bの証言だけに基づいてAに高圧的な態度で接したのなら短絡的ではあります。

 警察官も人間なので、中にはサド的な気質を持っているのもいるかもしれません。
 気弱な中学生をいじめて楽しんでやろうなんて警察官も中にはいるかもしれません。
 なので、Aがどんな中学生なのか知りたいです。
 見た目とか、普段の素行とか。
 それによっては心証は変わるはずです。

 警察の力が強くなりすぎると、えん罪が増えて、真面目な人間が馬鹿を見ます。
 逆に警察の力が弱くなると、犯罪者が野放しになって、やはり真面目な人間が損をします。
 だから、警察はそこそこ強いぐらいがいいのだと思います。

 自分は警察関係で嫌な目にあったことがないからこう思うのかもしれませんが。

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