医療タイムスリップ漫画「JIN-仁-」を読みました。
面白かった。
コミックが面白かったのでドラマも観ましたが、役者さんの演技が好きになれませんでした。
大沢たかおさんとか、綾瀬はるかさんとか、主役級の役者さんの演技は、ぎりぎり抑えてある感じがしました。
脇を固める役者さんは演技が過剰過ぎ。
役者さんの問題ではなく、監督や演出家の問題……のように思えるけど、実は、もっと根深いところに原因があるのかもしれません。
物語は色々とフォーマットがありますが、たとえば演劇。
これは役者の表現は大げさになります。
劇場だと、後ろのほうのお客さんにも演技を伝えないといけません。
映画やドラマなどの映像になると、後ろのほうまで伝わる必要がないので、演劇よりは抑えたものになるはずです。
小説だと、映画やドラマなどの表現に近くなります。
小説で、人物に演劇のような大げさなアクションをさせてしまうとコメディ(スラップスティック的な)になってしまいます。
小説は、映像では難しい、心中の描写などが得意分野ではあります。
どうも日本のドラマや映画は、演劇寄りに思えます。
これはもう文化なんだと思います。
歌舞伎の文化を引き継いでいるのかもしれません。
演技が過剰なのは、ドラマに限らず映画もそうです。
大げさ。
芝居がかった演技ばかり。
最近、30年ぐらい前のとあるハリウッド映画を観たとき、やはり演技が大げさと思えました。
いまのハリウッド映画(そんなに観ないけど)は、特に違和感はありません。
ということは日本のドラマや映画は、30年ぐらい遅れているのかもしれません。
日本の役者は、なんでそんなに力んで、叫ぶように台詞をいうのか理解できないです。
繰り返しになりますが、役者さんが悪いわけではないと思います。
監督や演出家の問題。
ひいては、そのような過剰な演技が普通となっていることこそが問題なんだと思います。
現場では、緊迫した雰囲気なんでしょう。
完成した映像を、演じた役者さんがみたとして、恥ずかしくないのかなと疑問に思います。
周りも誰も言う人がいないなら相当重傷です。
日本のドラマを見慣れている人は、過剰な演技とは思わないのかもしれませんが。
ドラマ「JIN-仁-」は毎回、泣かせようとするところがあって、それもしらけた原因です。
15分から30分に1回なにか事件を起こして、視聴者を泣かせるノルマでもあるのか。
創作の世界では、漫画や、読み物でも「大げさに書け」というのはあります。
それを差し置いても「仁」の役者さんの演技は、過剰に思えて仕方ありません。
もう少し淡々として欲しいです。
近年の海外ドラマは、演技が過剰と感じることはほとんどありません。
古い海外ドラマは、少し大げさとか、違和感を覚えることはありますが。
近年の海外ドラマの役者さんの演技が自然に思えるのは、異文化だから、粗が目立たないというのもあるかもしれません。または、演技力が高いのかもしれません。
あと、日本で視聴できる海外ドラマは、自国で人気を博した作品が多いはずです。
熾烈な競争を勝ち残っています。
だから、面白さも折り紙付き(のはず)。
面白くない海外ドラマや、役者の演技が超絶に下手な海外ドラマもたくさんあるはずです。そういう作品は日本人の目には触れない可能性が高いです。
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