個人で飲食店を経営すること

 かつての同僚というか後輩というか、そんなに仲は良くなかったけど、その彼(Aさんとしておきます)が地元で飲食店を開業する噂を聞きました。
 Aさんは調理師の資格は持っていなかったけど、調理技術はそこそこ身につけていたし、人間の能力的にも優秀でした。

 業態は居酒屋で、チェーン店などではなく、全くの個人で開業するらしいです。
 成功するかどうかはよく分かりませんが、Aさんは成功するつもりのはずです。
 Aさんに限らず、飲食店を開業する人は成功するつもりでことに臨むものだと思います。

 オープン当初は、ご祝儀相場で売り上げはよいと思います。
 3ヶ月ぐらいでお客の足が鈍るときが来ると思います。
 問題はそのときです。

 飲食業界の大手の場合であれば、もし売り上げが下がれば、広告費をつかって宣伝をしたりできます。
 経営のノウハウもあって、商品開発の知識や人脈、人材も揃っており、打てる方策はたくさんあると思います。
 とはいっても、安泰ではないかもしれません。
 けど、家賃が払えない、従業員の給与が出せない事態にならないと思います。

 個人経営だと、それらのノウハウはありません。
 転んで、起き上がって、また転ぶ。
 その間にも、お金はどんどんなくなっていきます。

 ライバルは、資金も経験も揃った、飲食業界の大手です。
 だからそれを考えると、個人で飲食店を経営するのは難易度が高いではないかと思います。

 世の中、大事なのは運だと思うので……それについては以下のエントリーをご覧ください。
40歳を過ぎてからはっきりと理解したこと

 Aさんの運が良ければ、成功するかもしれないです。

 逆にいうと、Aさんが優秀だろうと、努力家だろうと、それが成功に結びつくとは限りません。
 優秀な人、努力する人が成功するなら、世の中は成功者ばかりになります。

 何度も挑戦する不屈の精神があれば、いずれは成功できるはずです。
 だから、乾坤一擲の行動にでるのではなく、資金を3回ぐらいに分散して、2回はお店を潰す覚悟で行動すれば上手くいくかもしれません。
 それでも成功する、とは断言できないのが難しい所です。

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