外食で料理に髪の毛が混入

 筆者は飲食店の厨房で15年ほど働きました。
 失敗もたくさんしました。
 多いのは、オーダーミスです。
 間違った料理を作ってしまう。
 または、作り方を間違ってしまう。
 だいたい自分の場合、確率的に、0.1~0.5パーセントぐらいでした(体調とか心のあり様で変わってきます)。
 多いときで200品に1品、少ないときでも千品に1品ぐらいはミスがあります。
 これが少ないかどうかは、お店がどれぐらい繁盛しているかによると思いますが、もしミスする確率が0.5パーセントとして、1日に50品作るとして、4日に1回ミスする計算です。
 これは多いと思います。
 最初の数年は、ミスが多かったけど、10年を越えたあたりからミスするのは珍しくなりました。
 あと、包丁で指を切ることも最初はよくありましたが、気がついたらほとんどそんな怪我はしなくなりました。

 ミスする確率ですが、うっかりした人だと、1パーセントとか2パーセントの壁を越えることがあります。
 1日に1度ミスをするのは、ちょっと問題があると思います。
 けど全くの初心者なら、1日に数度のミスをすることもあります。

料理に異物か混入することも多い

 料理のオーダーミス、または作り方を間違える以外で多いトラブルは、異物の混入です。
 代表的なのは髪の毛(お客さんの髪の毛が入ることも多い)。
 虫が入っていたのは時々ありますが、髪の毛よりはぐっと少ないです。
 サラダに青虫とかは多いです。
 料理にビニール片や紐などが入ることも多いです。
 ちなみにビニールは食べても健康被害はありません(気分がいいものではありませんが)。
 気をつけないといけないのは金属です。
 金たわしの縮れとか、調理器具の破片とか、ガラスの破片など。
 こちらは、口に含むと怪我をする可能性がありますから注意が必要です。
 手を使って料理しますから、ごく些細な違和感でも気づくので、金属などの異物混入は滅多にないと思います。
 15年ほど調理に携わって、金属が混入した例は……記憶にありません。

 トラブルが発生したときは、お客とどうするかを話し合わないといけないです。
 基本は、料理を作り直すことですが、その料理をお客様がほとんど食べていた場合は、料金は結構です、となることが多いです。
 お客様のほうからいうのはNGで、あくまで店側が「お代は結構です」というべきです。
 難しいのは店員が経験不足や気が利かなかった場合。
 お客様がお金を払おうとする。
 店員が、普通通りに会計をしようとしたら、責任者を呼んでもいいと思います。
 かくかくしかじかと説明すれば「お代は結構です」となる可能性は高いです。

 トラブルがあったんだから料金を無料にするのは当たり前だろ、と思いがちですが、その手の詐欺もあるので対応が難しいところです。
 異物を持ち込んで、料理にこっそりと忍ばせる客(この場合は詐欺師ですが)もいます。

 異物が混入した、ということは、料理をつくった人が、それを見逃した、ということです。
 なので、あとから異物を紛れ込ませることも可能です。

料理に異物が混入するトラブルを防ぐには

 このトラブルを防ぐには、調理するとき、真剣になるしかありません。
 そうすれば、高い確率で異物を発見できます。
 何気なく適当に作っていると……ミスしやすいです。
 書くと簡単ですが実際は難しいです。
 客にとってみたら料理は、一分の一。
 けど料理人にとっては百分の一の場合もあります。

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