お勧め映画『パルプ・フィクション』

『パルプ・フィクション』は意味不明?

 パルプフィクションという映画は、人によっては意味不明で面白くないかもしれません。
 スラング満載です。

「パルプ・フィクション」のあらすじ

 複数の物語が、それぞれ時間軸をずらして交差するストーリー。
 基本となるのは2人組のギャング。
 2人は〝ある経験〟を経て、一方はそれまでの生活に区切りを付ける決心をする。
 もう一方は「ただの偶然」と片付けてそれまで通りの生活を送る。
 2人の運命は分岐し、一方を平穏な生活を手に入れ(恐らく)、一方は無残な死を迎える。

「パルプ・フィクション」は複数の物語が重なり合う映画

 人を選ぶ映画……と思います。
 つまらない、という感想の人もいるし、大変面白い、という人もいます。
 私は面白いと思います。
 けど、最初に見たときは「分かりづらい映画だな」という感想でした。
 オープニング場面と結末部分が繋がっているので、カタルシスめいたものは感じましたが、単にそれだけの映画のようにも思えました。
 しかし2回、3回と繰り返して見ていると、小さな発見を幾つも見つけて「なるほど……」と感心しきりです。
 まるでするめのような映画と思います。

「パルプ・フィクション」の登場人物

 描かれる人物像が秀逸です。
 アメリカの風俗に詳しいわけではないから、リアリティがあるのかどうかは分かりません。
 けれど、いかにも存在していそうな雰囲気のキャラばかりです。
 とにかくそのアホッぷりが良いです。

 ティム・ロス演じるチンピラ、その恋人。
 まるで教養がありません。
 ファミレスで、女性店員に向かってカップを掲げて「へい、ギャルソン、コーヒーだ」
「ギャルソンって男のことよ」とウエイトレスに諭されて、ティム・ロスは苦笑いで受け流します。

 2人組のギャング、サミュエル・L・ジャクソン演じるジュールスと、ジョン・トラボルタ演じるビンセントのちぐはぐなコンビも面白いです。
 達観したようなジュールスと、いかにもその場しのぎでここまできた、という感じのビンセント。
 ビンセントが八百長試合のボクサー(ブルース・ウィリス)に喧嘩をふっかけるシーンはチンピラ丸出しです。

「パルプ・フィクション」は見返す度に新しい発見がある

 1度見ただけでは、この映画の魅力は分からないので、何度か見返すことをお勧めします。
 見る度に何か新しい発見があります。
 ……賛否両論あると思いますが、私は日本語吹き替え版が好きです。

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