「侍タイムスリッパー」感想

「侍タイムスリッパー」を観ました。
 最初は全く期待していなかったけど、序盤はとても面白い。
 中盤もその勢いは衰えず。
 後半はやや肩すかし、と感じました。

 全体的に、役者さん、その演技(コメディの部分があるのでやや大げさだけど)、脚本、ユーモアの度合いなど、素晴らしい出来です。
 ただ、前半と後半で軸がぶれているように思いました。
 タイムスリップという現象が始まりとすれば、結末にそれが関係してくるのが筋だと思うけど、中盤からは映画愛や友情が全面に出てきて、最後は新たな人物が登場するという、結末としてはすっきりとしたものではなかったです。

 しかし総合的な面白さという意味で、他の日本映画と比べると、突き抜けている感じを受けました。
 ストーリーはありがちで、タイムスリップした人間が、タイムスリップした先で同時代の人間と会う、というのは常道であるのに、なぜこうも面白くなるのかはよく分からない。
 恋愛の要素がなかったのも好感度高いです。におわせがある程度。

 気になった点は軸がぶれるのと、尺が長い。
 あら探しというのは簡単なので、あくまで自分にとっては気になる部分であって、他の人にとっては少なくとも尺が長いのは気になる点、にはならないかも。
 あと、笑っていいのか、感動していいのか、よく分からない場面がよくあるところは、この映画の良さでもあるのかもしれません。
 他の映画と比べたらどうかと考えると、ちょっと思いつかないぐらい出来が良いと思いました。
 軸とか、キャラの行動とか、小さな部分では気になるところはあるものの、勢いがあるのであまり気にならないです。

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