貴志祐介「防犯探偵榎本径シリーズ」

「防犯探偵・榎本」シリーズ (全5巻)
 貴志祐介著「防犯探偵榎本径シリーズ」を読みました。
 読んだのは以下の3冊。
・硝子のハンマー
・狐火の家
・鍵のかかった部屋

 以下の2冊は未読です。
・ミステリークロック
・コロッサスの鉤爪

 シリーズ最初の作品「硝子のハンマー」は長編です(狐火の家と鍵のかかった部屋は短編集)。
 硝子のハンマー、10年ぐらい前に読んだときは、普通のミステリーに思えて、いまいちというか、面白いとは思えなかったけど(ひょっとしたら途中で読むのを止めたのかも)、今回は面白く読めました。
 面白いというか、エンタメ系のミステリー小説として、最上級の作品と思えました。
 なぜ最初に読んだときにこの面白さを分からなかったのか不思議です。

 ダイヤを奪うだけでいいのに、なぜ殺したのかは納得できませんが(作中で説明はされるものの)、それを差し置いても面白い小説でした。
 
「狐火の家」と「鍵のかかった部屋」は短編集です。
 こちらも良かったけど、劇団系の話は面白くなかった。
 コメディとして書いているとは思いますがコメディとして成立してないと思いました。
 なぜか。
 貴志祐介先生は、抜群にセンスがいい人なのに、ことユーモアに関しては、古いのかなんなのか、狙いすぎて失敗したのか、とにかく笑えなかったです。寒々しい空気が強かった。

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