尾崎豊さんを知ったのは、尾崎豊さんが急逝したあとのことでした。
若い頃はアルバムなどを購入して、それなりに聴いて、好きと言えば好きだったけど、どうも泥臭いというか、感情が迸りすぎている点があるというか、そんな赤裸々な部分がこの人の魅力の一つなんだろうけど、いまいちのめり込めない部分もありました。
時は流れ、やがて尾崎豊さんが亡くなった年齢を超えて、更に一回りも年齢を重ねました。
この本の中に、尾崎豊さんのことが出てきます。
読んだ感想としては、とんでもない人だったんだなと思いました。
気分の落差が激しいなど、境界性人格障害特有の症状もあったりするけど、エネルギーを創作に向ける力はずば抜けて高かったようです。
改めて歌を聴いてみて、赤裸々な部分とか、感情が突き抜けているところは相変わらずだけど、それでも聞き入ってしまう魅力は存分に備えていると感じました。
尾崎豊さんの急逝の理由ですが、自殺や暴行説などありますが、真実は分からないけど「編集者という病い」を読む限りは、事故だったのではと思います。
死ぬつもりはなかったけど、はちゃめちゃな生活を送っていたから、結果として命を落としたのかもしれません。
尾崎豊さんは、本物のミュージシャンであり表現者だったと思います。
影響を受けて、盗んだバイクで走り出したり、真夜中の学校に忍び込んで窓ガラス割ったり――というニュースを何度か聞いた覚えがありますが、単純すぎるし浅いと思います。
……とはいっても、最近の10代、20代は、尾崎豊の歌を聴いてもあまり共感できないらしいです。
時代の移り変わりか、暴走族の数も少なくなったし、校舎の窓を割ったとかいう話もあまり聞かなくなりました。
若者の反抗とか、大人からの束縛というのも、もう古い考えなのかもしれません。
いまは結構自由というか、若者が無茶をしていても、大人は関わり合いを避けるように知らんぷりする傾向が強いのかな、なんて思います。
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