「ホームランド」シーズン1の9話です。
冒頭は、ニックが拉致されるところから。
少々手荒な扱いを受けて、薬で眠らされます。
意識を失っている間、かつての回想場面が挿入されますが、推理小説でいうところのクライマックス前の謎解きみたいなパートのようです。
なぜ、ニックはなぜイスラム教に改宗したのか。
ニックは長い間、非情な拷問を受けました。
お風呂にも入れないし、ヒゲも剃れない。
食べ物も、粗末なものだったはず。
見張りの男から小便をかけられたりもします。
およそ文明的ではない、ひどい生活だったと思われます。
アブ・ナジールは、その残酷な環境からニックを助け出し、バス付きの個室を与えます。
どれほどの衝撃だったか。
ニックが、ナジールに心頭するのも、イスラム教に改宗するのも当然の結果……なのかもしれません。
洗脳の方法なのかもしれませんが、ニックにとってはそんなことはどうでもいいこと。
地獄から救ってくれたのがナジールでした。
そして、ナジールは、ニックを自らの息子の家庭教師にします。
この息子の名前がアイサ。
最初、ニックはアイサとぎこちない雰囲気ですが、次第に心を通わせるようになります。
2人の信頼関係ができたあと、アイサのいる学校が、アメリカ軍の無人機により空爆されます。
結果、アイサは亡くなります。
この爆撃は、アメリカのウォルデン副大統領の命令でした。
ニックは、アイサの仇を討つために、本国に帰還したのです。
ニックの論理(またはナジールの、といってもいい)では、ウォルデンを殺すのは正当な行為なのだと思います。
確かに、誤爆に近い形で学校を空爆するのは、褒められたことではありませんが、だからといって副大統領、またはその周辺の人物に危害を加えるのは、良いこととは思えません。
法治国家ならば、法に従うべきです。
ウォルデンは権力者なので、法では裁けない、ということなのかもしれませんが。
第三者の視点では、ニックはテロリストになるけど、ニック自身はそう思っていません。
だからポリグラフ検査もパスしたのだと思われます。
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