少し前に、あるお母さんの皮肉がきいた愚痴っぽい、新聞の投書が話題になりました。
意訳します。
大人になって虫歯にならないように仕上げ磨きを欠かさなかったが、今では歯磨きをしない。
毎晩本を読んで聞かせていたのに、今では携帯電話以外の活字は読まなくなった。
栄養などに気をつけて食事は手作りだったのに、大人になったらカップ麺ばかり食べるようになった。
投書の最後には「努力が実を結ばない世界があることを教えてくれてありがとう」
一部割愛。
面白おかしく書いているので、創作の部分もあると思います。
書いた人は55歳だそうですが……まあ当たり前のことなんじゃないかなと感じました。
物事が論理的に行くわけがありません。
AをしたからBになる。
しかし実際はCになる。
なぜか。それは分からない。それが世の中だと思います。
仕上げ磨きを教えたら歯磨きをする男になるのか。
毎晩、本を読み聞かせたら読書好きの男になるのか。
料理を手作りしていたらカップ麺を食べなくなるのか。
全て否。
しかし、場合によっては歯磨きをするようなったりするし、読書好きになることもあります。
人間の社会は、一部は論理的にできていて、色々ありますが、道路の信号とかは論理的です。
もちろん例外はあるにせよ、赤は止まれで青は進んで良いという意味があります。
世の中の動きというか、子どもの成長などもそうですが、当てはまりません。
時々、なぜこうなるのか分からないと悩む人がいますが、物事を論理的に考えている人なんだろうなと思います。
人生は、ボードゲームみたいなもので、適宜ルーレットを回しているようなものです。
ルーレットで良い数字がでることもあります。
悪い数字がでることもあります。
くだんの息子に話を戻して、期待していなかった部分が伸びたり、または全く予想していなかった素質が備わったりといったことがあったのではないかと思います。
あの投書は悪い部分だけに目を当てたように感じます。
「人生はチョコレートの箱と同じ。開けてみるまで分からない」――とは映画のフォレストガンプの中に出てくる言葉ですが、その通りだと思います。
世の中が、自分の思い通りにいくのなら、こんなに楽なことはないです。
投書主は、もし本気で考えているなら、55歳にしては、ちょっと世間知らなすぎ。アホな大学生みたいです。
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