とあるSNSで、学生の頃に勉強を頑張れば、将来、沢山のお金を稼げる。
従って勉強を頑張らないのはおかしい。
勉強の時給は数万円、みたいなことを書いている人がいました。
勉強は、やったほうがいいのかどうかなら、間違いなくやったほうがいいです。
しかし、学生時代に勉強を頑張った結果、将来沢山のお金を稼げるようになるかは別問題……とは言い過ぎだけど、少なくとも確約はされてはいません。
ですから勉強の時給が数万円という考え方は、モチベーションの維持や向上には役にたつかもしれないけど、いわば馬の鼻先にぶら下がったニンジンみたいなものです。
もちろん、たとえば東京大学を卒業すれば、名のある企業に就職できて、結果、収入も平均より多くなると思われます。
東京大学ではなくても、旧帝国大学、福岡では九州大学ですが、そういう有名な大学を卒業すれば、大手に就職できるかもしれません。そうであれば、収入も他よりは多くなる確率は高いです。
しかし、それは可能性であって、やはり絶対ではありません。
勉強を頑張った。
けれども大手には入れなかった。
または、大手に入れたとしても、実務が勉強と勝手が違っていて、ついていけず、精神的、体力的に辛くて退職せざるを得なかった――という人も多いはずです。
上記のことが分かった上で、勉強を頑張るなら何もいうことはありません。
しかし、勉強すればお金を稼げるようになると短絡的に考えていると、もし、壁にぶつかったとき、こんなはずではない、何かがおかしいと、悩んでしまう原因になるかもしれません。
こちらもとあるSNSで見かけた言葉ですが、現実とゲームの世界の違いについて。
家から駅まで歩く。
もしこれがゲームの世界なら、駅に至る過程に、千円札が必ず落ちている。
現実だと、千円札が落ちている可能性は、ゼロではないけど、確率的には低いです。
ゲームの世界は、必ず攻略できるはずです。それがゲームだから。
しかし現実は違います。
自分も経験がありますが、現実も、ゲームと同じようなものだろうと、必ず答えがあるはずだと思い込んでいた時期がありました。
違います。
答えがあるかどうかは分かりません。
答えがない、ともいえません。
あるかもしれません。
現実とは、混沌としてるものです。
ゲームの世界は論理的に出来ているから、勉強を頑張れば将来の収入は増えます。
しかし現実の場合、色々な要素が絡み合うので、勉強を頑張っても収入が増えるとは言い切れません。
とは言っても、勉強はやったほうがいいのは間違いありません。
競争社会なので、自分が勉強をやらず遊びほうけていれば、ライバルは自分より得をします。
ゼロサムゲームの考え方でいうと、勉強をしない自分は一方的に損をします。
野生の世界だと、生存競争があって生きていくのが大変だと思いがちですが、実は人間も同じです。
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