お寿司の修行で10年間は妥当か


 にぎり寿司を作るのは難しくはありません。
 ただ……なんでもそうですが、奥は深いです。
 私は、その奥の部分まで知っているわけではないから、どこまで深いかはよく分かりません。

 とにかく、見た目でこれは「にぎり寿司」というレベルまで持っていくのは、そんなに難しいことではありません。
 三角形のおにぎりが作れる器用さがあるなら、数日練習するだけで、少なくとも見た目だけはそれっぽいものが作れるようになれるはずです。

 ホリエモンがいうように、半年も修行すれば大丈夫云々は、一般的な人なら、そうだと思います。
 だけど半年間修行を積んだ寿司職人は、マニュアル通りのことしかできません。
 マニュアル通りのことさえできればいいならそれで充分だとは思いますけど。

半年間vs10年間

 それらしきものが作れるようになるのは確かですが、10年間にわたって寿司の修行した料理人と、半年間修行した料理人がいたとして、その2人がにぎり寿司をつくったとします。 
 もし、半年しか修行していない人が、10年修行した人と同じようなものがつくれるのなら、相当に優秀なのだと思います。
 想像ですが、にぎり寿司の外観をひと目見ればどちらがどっちか分かるはずです。
 両者の違いが、9年半の価値、ということかなと思います。
 自分がもし10年間寿司の修行を積んだ人間だとして、半年しか練習していない寿司職人と比べられたら、ちょっと鼻で笑うレベルです。
 技巧は、かけた時間に比例する部分は間違いなくあります(時間を無駄に浪費する場合もありますが)。
 どちらが重宝されるかはお店の格によると思います。

 半年は極端だけど、確かに10年間の修行は無駄かもしれません。
 にぎり寿司は、作る難易度でいうと、高いとは言えませんから。
 凝ろうと思えば際限ないですけど。

 ずいぶん前ににぎり寿司について書いた記事があるので、興味があるかたは下記のエントリーをお読みください。
家庭でつくる「にぎり寿司」|にぎり寿司は難しくない

 にぎり寿司を作るのは難しいというイメージがあるかもしれませんが、それは一般家庭には道具があまりないのと、新鮮な魚も手に入りにくいからだと思います。
 家庭だと、多種多様な魚を少量ずつ準備することはできません。

 回転寿司とかのにぎり寿司なら、普通の人でもすぐに作れるようになると思います。
 道具と、新鮮な魚さえ手に入れば。

 話はずいぶん飛びますが、大昔に、ダウンタウンのごっつええかんじでマグロを捌く企画がありました。
 ダウンタウンの2人がマグロを解体して、にぎり寿司を作りました。
 松っちゃんはいびつな形のにぎり寿司を食べて神妙な顔つきになりました。
「マズ、いうたろと思うたけど、美味い」的なことを言いました(台詞はうろ覚え)。「寿司屋で食べるのとかわらへん」
 新鮮なマグロとシャリがあれば、見た目は別として、素人でも美味しいにぎり寿司を作れる、ということだと思います。

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