江川達也さんが「君の名は。」を批判

 ついこの前ですが、漫画家の江川達也さんがとある番組で大ヒットアニメ映画「君の名は。」を批判した出来事がありました。
 要旨としては以下となります。

・「君の名は。」は作家性が薄く、売れる要素を詰め込んだ、軽い作品で、プロからみると面白くない。
・作品を見て絶賛した人が、批判的な意見に対して攻撃する。ある意味「君の名は。」は、ファシズム映画。

 自分は「君の名は。」は見てないので、なんともいえません。
「君の名は」の大ヒットに思うこと

 ネット上では江川達也さんが批判される事態になっています。
 いわく、個人的な意見なら問題ないけど、プロの総意みたいなニュアンスとして言うことではない。
 プロってなんのプロ? みたいな。

「君の名は。」を絶賛している人が多いから、水を差すような発言をした江川達也さんが批判されるのは無理からぬことかなと思います。

 作品でもなんでも、批判は簡単です。
 人間は粗を探す天才です。

 誰かの言葉で、こういうのがありました。
 批判するのは馬鹿でも出来る。
 そして、たいていの馬鹿に限ってそれをしたがる。
※江川達也が馬鹿といっているわけではありません。

大御所歌手が若手歌手を絶賛

 昔、とある大御所の歌手が「○○ちゃんってすごいよね。歌うまいし、可愛いし」とか言って鼻の下を伸ばしていました。
 ○○ちゃん、というのは、当時大ヒットしていた、若い女性歌手です。

 内心、いやいやアンタ同業者だろ? と突っ込みを入れましたが、なんというか、このオヤジ(大物歌手)気持ち悪いなと思いました。
 つまり、普通の人が「○○ちゃんってすごいよね。歌うまいし、可愛いし」って言うのは普通です。
 うんうんと、頷きたいぐらい。

 同業者が、しかも、大先輩が、後輩に向かっていうことか? って思って、その大御所歌手を軽蔑したことがあります。

 江川達也さんが「君の名は。」を批判したとき聞いて、上記の話を思い出しました。
 江川達也さんが「君の名は。」って面白いよねって絶賛してたら「気持ちわるっ」って思ってたかもしれません。

 多少なりともプライドがあるなら、同業者(江川達也さんは、アニメ業界の人ではないですけど)を褒めるなんてしないと思います。
 だからといって批判が正しいわけではないと思いますが。

 というか、江川さんって漫画家というか、タレントだと思います。

手塚治虫氏のエピソード

 漫画家の手塚治虫のエピソードはたくさんありますが、中でも、才能のある新人(もしくは同業者)に対して批判したエピソードは興味深いです。
 ネット上で流布されていることなので、真意は分からないけど、水木しげるさんに対して「あなたの絵は雑で汚い」「あなたの漫画ぐらいなら、僕はいつでも描ける」とか言ったとか。
「ゲゲゲの鬼太郎」に嫉妬して、ということらしいです。

 石ノ森章太郎さんとか、大友克洋さんなどにも、批判的だったそうです。
 クリエイター系の人は、普通の人よりも嫉妬深い、ということなのかもしれません。
 手塚治虫さんが変わり者だった可能性もありますけど。

 まあ何にせよ「君の名は。」は大ヒット中ですが、同業者の中には、苦々しく思っている人も多いのかもしれません。

追記
「君の名は。」は少し本編を見て、あらすじだけネットで確認しました。
 乙一を思い出しました。
「君の名は。」は良い作品だと思うけど、評価はされすぎです。時々こういう作品が出てきます。
 批判したくなる気持ちも分かります。

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