読書感想「日輪の遺産」浅田次郎著

浅田次郎さんの「日輪の遺産」

 初期の長篇作品で、戦時中と現代が交互に展開される物語です。
 フィクションだけれど、本当にあったかも、と思わせる描写や物語の展開はさすが浅田次郎といったところでしょうか。

 著者の浅田次郎さんですが、本作「日輪の遺産」は「地下鉄に乗って」の兄弟的な作品、とどこかで語っていました。
(確か本作が映画化されたときに公式サイトにアップされた文章だったような……)

 本作「日輪の遺産」の一部を切り取り、拡大させたものが「地下鉄に乗って」だったらしいです。

あの少女と、あの軍曹が……

 現代と、戦時中の場面が交差する部分は秀逸です。
 その2つを繋ぐのが登場人物ですが、こちらも上手いです。
 あの可憐で聡明だった少女。
 そしてあの鬼軍曹。
 それが分かったときは鳥肌物でした。
 刊行されたのは、1997年。
 当時ならあり得た設定でも、2015年の現在だと難しいでしょうか。
 
 個人的にはマッカーサーという人物は好きではないです。格好つけすぎで。
 戦後、個人的な復讐じゃないかと思われる戦犯の処刑にも関わってますし(山下奉文陸軍大将など)。

 しかし本書のマッカーサーは魅力的に描かれてます。
「蒼穹の昴」の西太后にも若干相通じるものを感じました。

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