映画「凶悪」感想

 体調不良のため、在宅ワークはお休み。
 時間的に寝るのも早いし、やることがないので映画を観ました。
「凶悪」
 主演は、山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー。

 上申書殺人事件という、事実を元にした映画です。

 気になった点はいくつかあります。
 山田孝之さんが食ってかかる場面があるけど、もちろん演出のためとは分かっているけど、アレをリアルにやってしまうと、上手くいく話も上手く進みません。
 子どもっぽい。高校生とか大学生っぽい。ガキ。
 物事にけんか腰で対処するのはバカのやることです。

 もし自分の思い通りに行かなかったら、アプローチを変えるべきです。
 自分の力で物事を変えられるなんて考えるのはうぬぼれも甚だしい。
 フィクションにはありがちといえばそうで、そういう場面に当たると、興ざめします。
 家庭をないがしろにして、上司のいうことも聞かず、自分のやりたいことをやる……というのは、端から見たらトラブルメーカーです。主人公に魅力があるとは思えませんでした。

 山田孝之さんの演技が云々という問題ではなく、脚本や演出の問題です。

 途中、取材の過程で公務執行妨害で拘束されますが、やっぱり演技は大げさであそこも白けました。
 山田孝之さんの問題ではなく、脚本や演出、監督のせいだと思います。

 海外ドラマ「ブレイキングバッド」のウォルターが公務執行妨害で逮捕された場面を思い出しました。
「ブレイキングバッド」という海外ドラマは、自分は言われているほど最高の海外ドラマとは思わないけど、それなりに面白いのは間違いないです。
 ウォルターは公務執行妨害で逮捕されたときは思いっきり反抗して、その結果、否応なく拘束されます。

 場面が変わって釈放されるときはものすごく落ち込んでいて、あの変わり身は面白いしリアルでした。
「極悪」にはそういうリアルさはないです。
 
 あと記者という職業の人、身近にはいませんが、記者の人と話したことはあってそのとき「記者は、他人と仲良くなるスキルが重要」と言っていました。
「凶悪」の山田孝之さんは、そういう意味では記者らしくない記者と思えました。

 記者の考え方は、週刊誌や新聞とかで変わってくるのかもしれません。
 もしくはそこは虚構だからということで有耶無耶にされているのかもしれません。
 もちろん、記者の全てが「他人と仲良くなるスキル」を重要視しているわけではないと思います。

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