「たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い」の感想です。
海に興味はないし、ヨットレースも興味もないけれども、面白い本だと思います。
10回は読み直しています。
これからも数年に1回は再読すると思います。
救助される場面からスタートして、出発前の状況からやがてヨットレース出発、転覆、漂流――という流れ。
たか号の船体や艤装に不具合があったり、イパーブが動作せず(結局紛失)、また、ライフラフトに避難するときに水や非常食などを流してしまったりなどのことが重なった結果の事故だと思います。
たか号が転覆せず、また転覆しても回復出来ていれば、また、イパーブが動作していれば、乗組員はおそらく救助されたと思います。また、ライフラフト備え付けの装備品や食料や飲料水が完全な状態であれば、やはり乗組員は救助されたはず。
備えを怠ったせいで、遭難し漂流したという見方も出来ます。
著者の佐野さんは、たか号の正式なクルーではなく、臨時クルーのような扱いなので、責任は少ないように思えます。
ヨットレースは、山登りよりは理解できるジャンルではあるけど、遭難前にすでに血尿を出していた記述がありますが、遊びなのに血尿が出るほど追い込まれるのは、遊びとして成立してないようにも思えます。
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