Amazonビデオで「高い城の男」シーズン1を視聴しました。
……なかなか感想を書くのが難しい海外ドラマです。
「高い城の男」は話が分かりづらいです。
ストーリーは、第二次世界大戦で枢軸国が勝っていたら? という世界観の元、謎のフィルムを巡ってレジスタンスや、日本やナチスの人物が入り乱れて進行する群像劇です。
アメリカは東西に分断され、西は日本、東はナチスが支配し、真ん中あたりに中立地帯があります。
日本がアメリカを占領している世界なので、日本の文化がアメリカに浸透している様子が描かれるけど、多少は変な部分がありました。
それも踏まえて安っぽいドラマで、失笑シーンの連続かも……と思ったら……
確かに、ちょっと外国の目からみた変な日本が垣間見えるけど、真摯な姿勢は感じます。
物語は全然違うけど、スピルバーグの「太陽の帝国」を思い出しました。
アマゾンのレビューで変な日本語の看板が云々とかあるけど、60年代の話なので、たとえば現代の視点で日本の60年代を振り返っても、おかしなところはたくさんあると思います。
5話の最初のほうで切腹場面がありますが、あれはちょっと違和感あります。
たとえば終戦時、日本の軍人が自決した例はたくさんあります(阿南陸軍大臣など)。
けれども現場で責任者(とはいってもそんなに偉くないと思われる)が即座に切腹するのはやはり変。
ラストサムライにも同じような場面がありました。
シーズン1の最終話でも切腹直前の場面があります。
確かに細部を見れば、変な部分は目立ちます。
ヤクザがヤクザらしくないとか、日本人なのに英語をバンバン使うとか、洋式の部屋なのに和風テイストが加味されていたり、お辞儀の仕方が変だったりが散見されます。
とは言ってもギリギリ許容出来る範囲と自分は思えました。
皇太子の扱いが軽いです。
皇太子妃にいたっては、料理屋さんの女将みたいな雰囲気です。
「高い城の男」は面白いけど、終始、モヤモヤした感覚がつきまといました。
フィルムの謎がまだ不明のままだし、そもそも「高い城の男」という存在が全く描かれません。
シーズン1を見る限りは、シーズン2は期待しても良さそうではあります。
群像劇なので、視点がコロコロ変わるし、それぞれの登場人物の目的や行動が不明瞭なのもちょっとどうかなと思います。
枢軸国の勝つ可能性は
「高い城の男」のような世界、枢軸国が勝利した世界はナンセンスか、日本がアメリカに勝つことは可能だったか。
日本単独だと難しいと思います。
けど、日本海軍がミッドウェーで大勝して、ナチスがヨーロッパを制して……ということなら、あるいは枢軸国が勝利した可能性はゼロではないと思います。
物事は、結果だけを見れば、その結果に至る過程が丸わかりになります。
だから、必然のように思えます。
しかし、実は結構アバウトです。
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