「モリのアサガオ」読みました。
全8巻。
実質7巻で完結します。
8巻目は、番外編として、結末以前のエピソードが語られます。
絵柄は、ナニワ金融道に似ていると感じました。
舞台も同じ大阪なのでなおさらそう感じたのかもしれません。
新人刑務官と死刑囚の物語です。
最初は、1話完結型の、しょーもない感動系&日常系の漫画に思えますが、読み進めていくと、衝撃の展開などもあったりします。
起承転結がしっかりとあって、なかなか面白いです。
新人刑務官が死刑囚に接するのは疑問ですが、一応作中で、理由は語られます。
けれども、それでも新人が死刑囚の相手をするのは違和感がありました。
フィクションなので、あまりそこら辺はこだわるところではないのかもしれませんが。
新人というのは何も知らないから新人なのであって、色々と経験を積む必要があるのに、それを端折ったら周囲に配慮のできない人間になってしまいます。
本作とは全く関係のない海外ドラマ「ゲームオブスローンズ」で、ジョン・スノウが、ナイツウォッチに加入して、哨士(戦士)ではなく、雑士として総帥の付き人のようにされます。
これは総帥がジョン・スノウを次期総帥と考えていたからとのこと。
総帥として考えているなら、哨士(戦士)として経験を積ませた方がいいに決まっています。
すべての経験を積ませるべきです。
もし雑士の経験しかないのに総帥になるなら哨士(戦士)のことが分からない総帥になります。
「モリのアサガオ」は基本的に面白い漫画と思うけど、ちょこちょこ疑問に思わざるを得ないところがありました。
死刑囚側に視点を置きすぎなのはもう構成の問題だと思うので仕方がないです。
作中、最近は凶悪犯罪が増えているという台詞がありましたが、凶悪犯罪は何を示すのか、ということにもつながりますが、少なくとも殺人の件数は、現在より昭和のほうが多いです。最近は殺人事件は少ないです。
また、無期懲役は15年で刑務所から出てくるとか書いてありました。
少しだけ調べましたが、無期懲役の場合、最低30年は出てこれないしもし仮釈放になるとしても希だそうです。
無期懲役が15年で出所した例は、80年代以前のことのようです。
納得できない点はあるにせよ、奇妙なパワーを感じさせる面白い漫画ではありました。
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