漫画「アイアムアヒーロー」感想

「アイアムアヒーロー」の原作コミックを最後まで読みました。
 ゾンビもの。

「アイアムアヒーロー」の最終刊はAmazonのレビューだと、さんざんな言われようです。

 伏線の回収はしてないし、物語がすっきりと終わっているわけでもないし、酷評のレビューも分かります。
 夢オチではないようですが、あれなら夢オチのほうがマシというレベル。
 けど「読んで損した」とまでは行きませんでした。

 漫画の結末は、謎が解明されてすっきりしたほうがいいし、どんでん返しがあったほうがカタルシスを感じやすい。また、登場人物の変化や、欲求が成就するのか否かなどによって、読後感というのは変わるものだと思います。そういう意味では、アイアムアヒーローの結末は良いとはいえないけど、自分個人としては、特に酷評するつもりはないです。
 ありといえばあり。

 海外ドラマ「Lost」の終わりのグダグダ感を彷彿とさせるところはありました。
 話は似てないけど。

 結末は夢オチにすれば良かったのに。
 そうすれば伏線なんてほったらかしでいいです。

 鈴木英雄は重度の妄想癖があるので整合性もとれるはず。
 気がつくと日常に戻って、うだつが上がらない日々がただ過ぎていく――というのも味があっていいと思います。
 徹子は中田コロリに奪われて、漫画でも芽が出ず、友達は妄想の矢島だけ、みたいな。

 途中、色々と寄り道が多かったです。
 全22巻だけど、事実上はその半分ぐらいと思います。
 本質的には濃いのに、巻数が多いから濃度が薄まっている印象です。

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