海外ドラマ「ナルコス」シーズン1の感想

 ネットフリックスのオリジナル作品「ナルコス」を観ました。
 シーズン1は、10話から構成されています。
 寄り道の少ない、内容が濃い海外ドラマ……という印象を受けました。
 ジャンルは犯罪もの。
 サスペンスやスパイ要素もあります。
 酒とドラッグ、娼婦と暴力が全編に渡って出てきます。

 パブロ・エスコバルという実在の麻薬王を題材にとったドラマです。
 物語は、事実を元にしているけどフィクションということのようです。

 犯罪物の海外ドラマというと……「プリズンブレイク」や「ブレイキング・バッド」が思い浮かびますが、似ているかと聞かれると、まるで違う、というしかありません。
「ナルコス」は麻薬がらみなので、その意味では「ブレイキング・バッド」とちょっとぐらい似ていてもおかしくないとは思うけど、全然似ていません。
 おそらくですが、作中に出てくる麻薬王のパブロは実在の人物なので、フィクションにはない重厚感が出るのかもしれません。
 単純に「ナルコス」の物語の舞台が南米だからなのかもしれませんが(笑)

 暴力描写などに抵抗がなければお勧めできる海外ドラマです。
「ナルコス」は面白いです。
 海外ドラマは、面白い作品が多いけど、しかし歴史に残るような大作映画に比べるとどこか安っぽい雰囲気があったりします。
 キャストもそうだし、小物とかをみても(あ、これはやっぱりドラマだ)と思うこともあります。
 けど「ナルコス」は、そのような安っぽさは感じないです。

 海外ドラマでは個人的には「デクスター」と「ホームランド」「ベターコールソウル」「アウトランダー」などが好きですが「ナルコス」はこれらの作品にひけを取らない面白さだと思います。

 パブロ・エスコバルが、どうやって麻薬王に成り上がったのかをもっと詳しく描写してあれば良かった。
 1話で、パブロが官憲の身辺を調査している点はやり手を思わせるけど、そのようなエピソードがもっと知りたかったです。

 これは個人的な感想ですが、パブロ役はブラジル人の俳優さんですが、迫力が足りないと感じました。
 パブロは麻薬王でしかも世界的な富豪なので、それなりのオーラがあってしかるべきなのに、そのような気配が感じられません。
 狂気が足りないです。

 あと、なんでこのパブロという麻薬王、大統領になりたいと思ったのか。
 空気を読めてないです。
 麻薬でたくさんお金を稼いだら、引退して悠々自適に暮らせばいいんじゃない? と思いますが、そう考えるのは恐らく、自分が富を手にしたことがないせいかもしれません。
 いったん手に入れたもの、それが富であれ権力であれ、手放すのは難しいようです。
 もっと欲しくなる。
 そして気がついたら、にっちもさっちもいかない状況になる、ということなのかもしれません。

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