海外ドラマ「デクスター」（シーズン1）の感想

「デクスター」は、マイアミ警察の鑑識課で働くデクスター・モーガンという男性が主人公の海外ドラマです。
　このデクスター（マイケル・Ｃ・ホール）、警察署に勤めながらも実は裏の顔があって、シリアルキラー（連続殺人犯）です。
　殺す相手は、たいていは悪党で、法の網の目をくぐり抜けてのうのうと暮らしている設定が多いです。

　日本のドラマに当てはめると、趣は違うけど、必殺仕事人ぽいかもしれません。
　デクスターは、お金を貰って悪党を退治しているわけではないから、必殺シリーズと似てるともいえませんけど。
　主人公が悪者をやっつけるパターンのみです、同じ点は。

　デクスターの場合、自分の内部にある、生き物を殺したいという衝動を、悪人に向けている点に今までにない新しさがあるのかなと思います。

「デクスター」はHuluとかネットフリックスでは配信されていないと思います。
　自分はレンタルDVDで視聴しました。
（確か、ツタヤのレンタルサービスだと「デクスター」を視聴できます）

　ちなみに最終シーズンはまだ視聴していません。
　いずれそのうちに、と思っていますが、最近は時間もとれないし、最終シーズンを視聴した人の感想も、あまり芳しくないので、なかなか行動に移せずにいます。
「デクスター」がHuluとか、ネットフリックスで配信されたら、一時的にでも再契約すると思います。
　Huluもネットフリックスも、どちらも今は契約は切っていて、動画配信サービスはAmazonプライムのみです。

※追記
　2021年6月、デクスターがAmazonプライムに対応しました。驚きです。

　シーズン1の感想ですが、ストーリーについてあまり書くとネタバレになるので控えますが、物語の完成度は高いと思います。
　1話完結型ではなく続き物です。
　1シーズン12話なので、観ようと思えば2日程度で視聴可能です。

「デクスター」という海外ドラマ、自分は大好きで、今まで視聴した海外ドラマでダントツで一番面白い――とまではいきませんが、上位トップスリーぐらいには入ります。

　けど、シーズン1で、ちょっと解せない部分があります。
　デクスターの付き合っている女性がリタといいます。
　2人の子どもがいるシングルマザーです。
　元夫が薬の売人でポールという名前。
　家庭内暴力を受けていて、それが原因で別れた設定だったと思います（うろ覚え）。

　ポールは刑務所に収監されていたけど、刑務所の中で模範囚だったようで、仮保釈になってリタに会いに来ます。
　リタが目的ではなくて、2人の子どもが目当てだと思います。
　そこでデクスターとたびたび衝突しかけたりします。
　あるとき、ポールがデクスターにえらく突っかかってきたときがあって、デクスターは衝動的にポールを殴って気絶させます。
　ポールはホテルの部屋に運び込まれて、デクスターに麻薬を打たれて通報されます。
　警察が踏み込んで、ポールは身柄を拘束され、州法を3度犯したことになり、終身刑となりました。

　これ、ポールの視点で見たらむちゃくちゃです。
　小悪党だったのは確かだけど、子どものために改心したのに、デクスターに陥れられ、刑務所に入ることになるなんて。
　ポールって、なにか悪いことしたのかなと疑問に思います。

　この点はデクスターはひどいです。

　人は誰しも過ちはあります。
　確かにリタに対して、かつては暴力を振るった。
　それは、消せない過去です。
　刑務所から出たあとも、時折、リタに対して粗暴な一面を覗かせたりもします。

　ポールは結局、刑務所の中で喧嘩して殺されます（確かシーズン2の最初のほうで）。
　シーズン1では、ポールが被害者だと思いますが、シーズン2でも被害者がいて、これがまた酷い……
　詳しく書くとネタバレになるので控えます。
　是非、シーズン2を視聴して愕然として欲しいです。
　けど、案外、世の中ってこんな感じなのかもしれません。
　正直者が馬鹿を見る、ではないけど、優秀でいい人が損をする、みたいな（ポールに関しては優秀でいい人、とは言えませんが）。

　悪人は全て地獄行きでめでたしめでたし……という展開ではないところも「デクスター」の魅力のひとつかもしれません。