よくある勘違い|警察のお仕事

 2020年10月、神戸市のヤマト運輸の集配所で殺人事件がありました。
 どうやら事前に警察に相談があったようで、一部の人が、警察は成果主義だから、相談されても何もしないし、この事件は警察の怠慢であると主張しているようです。
 似た事件という訳ではないけど、地下アイドルがストーカー被害を警察に相談したのに、結果的にストーカーに刃物で刺される事件も記憶に新しいところです。
 警察のシステムにも問題はあるとは思いますが、事件が起こっていないのに過剰に対応するのもどうかなと感じます。

 また少し話は飛びますが、とある有名人が、子供の虐待のニュースに触れていて、児童相談所は存在の意味がないと主張しているのも聞いたことがあります。

 上記の事例ですが、起こったことは注目されて、起こらなかったことは誰も知らない(従って存在しないのと同じ)ので、認知バイアスの問題になりますが、錯誤を起こしています。
 錯誤を起こしていることに気づかないことも多いです。

 つまり、誰かが警察に何事かを相談する。
 警察が適切に対処する。
 事件は起こらないし、相談した誰かも満足して何事も主張しません。
 もちろんニュースにはなりませんから存在しないのと同じです。

 ストーカー被害についても、警察はきちんと調べて、加害者に警告などを行うことはあるはずで、この場合も何事も起こりませんから、誰も知りません。
 児童相談所に関しても、児童相談所に助けられた児童は多いはずです。
 この場合も何事も起こらないので、ニュースにはならず、誰も確認できません。

 世の中にはこのような認知の偏りがたくさんあるので、自分自身、何か感じたときに、それはバイアスなのではと考えるようにしています。

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