海外ドラマ「ホームランド」(S1)第7話「過ちの週末」の感想

 キャリーは、ブロディの車に乗って週末旅行に行きます。
 2人は酒場で、ビリヤードをしますが、変な男に絡まれて退散することに。
 88がヒトラー礼賛の意味があるのは初めて知りました。

 2人はキャリーの姉の別荘に身を寄せます。
 キャリーは、こっそりと拳銃を引き出しに忍ばせます。

 一夜を共にして、翌朝、寝ぼけ眼のまま、キャリーは朝食を準備しようとするけどうっかり「ヨークシャーゴールドは置いてない」という発言をします。
 ニックは「なぜ紅茶の好みを知っている?」と聞く。
 キャリーは「ラングレー(CIA本部)でも飲んでたから」と誤魔化そうとするけど、ニックはここで感づきます。
「監視していたのか?」

 ニックは、キャリーに「俺に近づいてきたのは作戦なのか?」と詰め寄ります。
 ここは、この回の見所です。
 確かにキャリーはブロディ家に監視カメラをつけて(違法な行為)、ニックの動向を監視していました。
 彼女がニックとの距離を縮めたのも、尻尾を掴みたいから。
 なので、キャリーは痛いところを突かれて狼狽します。
 そして、腹をくくる。
 キャリーとニックは対峙します。
 キャリーは疑問点を問いただしますが、ニックはイスラム教に改宗した、と告白します。

 キャリーは理解できない、という表情ですが、ニックは「8年間も絶望のなかにいたのだから、神に祈りたい気持ちにもなる」と言います。
 敵地では、聖書は手に入らなかった。
 だからイスラム教に救いを求めた……
 ニックの言葉を信じるなら、彼が礼拝しているのは、テロリストだからではない、ということです。
 ほかにも、キャリーは怪しい点をニックに問います。
 ニックは、よどみながらもそれに答えます。
 嘘をついていた理由など。
 ここは、迫真というか、なるほど、そうだったか……と説得力がありました。

 2人は口論となりますが、その最中、ソールからキャリーに電話があります。
 死んだと思われていたトム・ウォーカー伍長が生きている、というのです。
 キャリーは「アメリカ兵捕虜が転向した」という情報をもとに、ニックを疑っていましたが、ウォーカー伍長が生きているのなら、話が少し違ってきます。
 転向したのは、ウォーカー伍長かもしれません。
 キャリーは自らの勘違いを認めて、ニックに謝りますが、ニックは、ただひとこと。
「fuckyou」

 ……ニックの気持ちも分からないでもないです。
 テロリストだと思われていたのはショックだと思います。
 ま、この回まで見ても、ニックがテロリストかどうか、転向しているかどうか、というのははっきりとは分かりません。

 ニックはキャリーにとって敵だと思っていましたが……実はそれは違うようです。
 視聴している人間も、まんまと欺された、ということなのか。
 ホームランドのシーズン1は、全13話なので、この7回目が折り返し地点です。

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